こんにちは。ゴリラです。
2024年3月株式を分割する上場企業が相次いでいます。4月1日に株式分割をする東証プライム企業は42社と前年の倍以上となる見込みです。
この記事では、なぜ相次いで株式分割が行われている理由と株式分割についてわかりやすく解説していきます。
株式分割って?
まず株式分割とは、既に発行している1株を複数の株式に分けることを言います。
株式総数の変化は増加するものの企業の価値は変わりません。ですが、分割した分だけ株価が安くなるのが特徴です。
例えば、以下の通りです。
1株1000円の株式が10分割されると株を保有している者(株主)の保有株数は10株となりますが、株価は1000円になります。日本で取引されている上場企業では原則100株からしか買えません。つまり、1株1000円の株式購入には10万円が必要となります。これが株式分割により10分割されると購入資金10万円だったものが1万円で購入できるようになります。
なぜ株式分割する企業が増えたのか
ではなぜ株式を分割する企業が増加したのでしょうか。
結論、新しい少額投資非課税制度(NISA)が開始され、個人を呼び込む狙いがあるからと言えます。背景には、東京証券取引所が投資に必要な金額を下げるよう企業に要請していることが挙げられます。
老後2000万円問題などある中で個人が自らを守るためにも投資に向き合うべきということですね。
投資が身近になった現代だからこそ、このような施策が打ち出されたんですね。
株式分割のメリット・デメリット
企業側
・株の保有数が増える
・より多くの株主に優待を提供でき、長期的なファンが増える
・時価総額が上昇する
・株主が増えることで株式総会や株主へのコストが増加する
・株価や流動性が大きく変化するため、市場の安定を損なう可能性がある
・投機的な投資家が増加する恐れがある
株主側
・1株あたりの価格が下がるため購入しやすくなる
・株価が上昇すればキャピタルゲインが得れる
・株価が不安定になり、ボラティリティが上がる可能性がある
注意点
これらを解説した上で我々が理解しておくべき株式分割についての注意点を解説します。
企業は株式分割をする際には「権利確定日」という株式を受け取る株主を把握するものを決めます。
株式を購入した2営業日後が決済日のため、株主(もし我々が株式を買う場合)は権利確定日の2営業日前(権利付き最終日)までに株式を買っておく必要があります。例えば、株式分割をするのが4月1日の銘柄の場合には3月27日までに株式を購入する必要があります。
まとめ
今回は株式分割について解説しました。
日本経済新聞が株式分割を実施する企業を集計したところ、2023年は約160社と5年ぶりの高水準でした。日経平均株価がバブル期以来の最高値圏であるということもあり、投資しやすい環境であると言えるでしょう。これらを踏まえた上で、株式分割により投資家層が広がると期待する見方が多いと思われます。ぜひ、この波に乗れるよう検討を祈っています。
コメント